10代のピアノ学習について。ピアノの知識・技術を身につけるということは、毎回のレッスンの質、日々の練習の質をどう上げていくかが最優先、と益々感じるようになっています。小さな頃から本番の機会を得ることが多い近年、「本番前だけ集中して頑張る」という習慣が過度に付いている傾向も感じます。もちろん、誰もが本番前は焦り、練習がヒートアップしてきます。でもその前に、毎回のレッスン・毎日の練習、というテーマを、もう1度考えてみたいです。

音楽には若い頃に身に付けた方がいい技術や知識、感覚がたくさんあります。それを得ていくには、一定の修練が必要になります。音間違い、リズム違い、指使いを早く直す習慣、姿勢やポジション、テンポや拍子の感覚をはじめ、毎回の指摘をどれだけ修正し、次のレッスンで試すことができるか…

昔のことを持ち出して恐縮ですが、私の子供の頃は今程本番がなかったので、毎回のレッスンが全てでした。やっている曲に◯をもらって次の曲へ進むこと、先生の指摘を直して行くこと、毎週毎週その繰り返し。指摘された音間違いが直ってなかったら、レッスンは即打ち切り、という厳しさも珍しくなかったのです。このやり方が今の時代に通用するとも思わないのですが、自分の土台になったことも確かです。本番のチャンスが多くあり、外へ開かれ、刺激を受けられる今の環境を羨ましく思う一方、大事な時期に、そこでの評価に関心が向き過ぎることも感じています。

身につけるべき技術を増やす→これを基に外のコンクールなどで実力を試す…音楽の土台を10代のうちに創っておくには、この方向性を大事にしたいと考えています。レッスンの中で力がつけば、自ずと結果が出ることも実感しています。

そのためには、こちらも考えやアイディア、もっと増やして …生徒と刺激し合いですね。

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