今年度の日本クラシック音楽コンクール全国大会は<中2,3男子の部>@豊洲シビックセンターの審査をさせていただきました。ちょうどこの世代が小学校高学年の頃に審査したことを思い出しました。当時のブログです。

           2020/12/19【日本クラシック音楽コンクール全国大会】

今日は日本クラシック音楽コンクール全国大会の審査@曳舟文化センター。小学校高学年(5,6年)男子の部を審査してきました。上手いのは当たり前、選曲・表現・テクニック・耳にキラリと光るものがないと入賞できない、という高レヴェルな審査となりました。しかも光るものを持っている人が多くて…こういう審査は久しぶりでした。それにしても、私たちの時には考えられなかった選曲が並びます。リストのエチュード、ショパンのバラード、プロコフィエフのソナタ・・・高校生の試験かと見間違うようなレパートリー。それを結構な水準で弾く人が1人や2人ではないのです。この前少し書いた「順序立てて勉強していく」だけでは説明できない、ピンポイントで掴んでしまうニュータイプの才能が出てきているように今日も感じました。またその中で、古典のソナタやスタンダードなレパートリーを、高水準で弾く演奏にも心惹かれました。「なかなかこうは弾けないよなぁ」と感心しきり。まだこれくらいの年齢だと気負いなく演奏できるのでしょうか。多くの参加者が、緊張より、音楽をする喜びの方が、伝わってきました。これから中学生になって勉強も忙しくなり、体が変化していく中、こうした才能が大きく伸びていくことを願って止みません。何より「継続」と「好奇心」。まだまだ先が長いので、いい勉強を続けて欲しいです。

今回の審査でも選曲含めかなり高い水準で、数々の素晴らしい演奏へ心の中で拍手を送っていました。加えて「弾く」以上のスキルについても考えを巡らせていました。

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そして12月は、ミュンヘン音大教授・今峰由香先生によるプライヴェートレッスンを、カワイ表参道3Fスタジオ(小野寺様、大変お世話になりありがとうございました)、我が家、スタジオノア池袋、と3日間行いました。小3〜指導者まで幅広い年代の方にご参加いただきました。

特に印象的だったのが「若い時に過度な無理をしないこと、そして幅広いレパートリーを勉強することで、体が出来てくる頃から伸びてくる」というお話でした。ジュニアの時から古典作品を勉強することの重要性もおっしゃっていました。先生はドイツ・ミュンヘンで世界各国から集まる大学生世代を中心とした現場にいらっしゃる。その視点からの言葉の数々には、改めてハッとさせられるものがありました。

今のジュニア世代を聴いていると、指が動くピークは小学校高学年〜中学生、と言っても過言でないほどになってきています。体が成長しきる高・大学、または卒業してから「音色」「イメージ」「解釈」「読譜」など内容が深まる時期に伸びていく学習について、今以上に繊細に考えていきたいと思いました。今年、今峰先生には夏と冬のレッスンが実現し、嬉しい時間でした。お馴染みになっている生徒たちへのコメントを聞けるのも私にとっては貴重です。

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今日のレッスンで仕事納めです。今年も生徒たちから、そして関わってくださった皆さまから、沢山の力をもらった1年でした。前半はSNSもやるぞ〜と意気込みTwitterを頑張っていましたが、秋頃から追いつかなくなり… いい加減向いていないことを学ぶべきか、またチャレンジしてみるか?!(当分こちらのサイト運営のみになりそうです😅)来年は自分の演奏へもエネルギーを使っていく予定です。どうぞ皆様、良いお年をお迎えください。

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