リサイタル2025、感じたことを残しておきたいと思います。50代で90分プログラム、教える仕事とのバランス、スケジュールの組み方等、(実験した?)ひとつのサンプルになれば、と思います。

前回のリサイタル(2023年)で思ったことは、体力が想像以上に追いついていない、ということでした。今回はその教訓を生かして、もう少し前倒しで練習を組むことに。リサイタルは1曲1曲のクオリティももちろん大事なのですが、全体を弾いてみての感触や集中の部分も大きいので、暗譜して初通し練習を2ヶ月前(8/12)に設定しました。この時点では、まだ暗譜があやふやだったりざっくりした感じです。でも1回通しておくと、「今、このくらいのところか」という目安になりました。

日記によると、9/2,9,11,24,30,10/2,7,8,9、通し練習(そのうち2日は1日に2回通し)。そして9月初旬には恩師・小林仁先生に聴いていただいて、下旬に親友・亜希にホール練習を聴いてもらいました。直前詰め込みではどうにもならないことはここ数年のリサイタルで学んでいたので、1週間前までがガッツリ練習のリミット。前倒しを前回より強化していた感じです。

ところがリサイタル5日前、予想していなかった体調不良に。これは誤算でした。緊張や疲労は抱えていましたがいつものこと。それが、ここにきての凹はメンタル的にも厳しかった…3日目に何とか回復してきて、食べて寝て体力を温存しました。本番までこれほど弾かなかったことは初めてだったので、当日リハ→本番まで必死でした。

マネジメントの北山さんの存在は本当に大きかったです。「何があってもこちらは対処できるので、体の回復のことだけ考えて」と言ってもらえてどれだけ安心できたことか。また、B-techの水島さん、石毛さん、撮影の林さんという、いつものチームが支えてくださっているというのも、とても大きかったです。

…とスリリングな本番を終えて。「計画は、もっと緩めに作るべし」でした。自分としてはだいぶ前倒ししたにもかかわらず…。50代は意識の部分ではまだまだ元気で、全然やれちゃうでしょという感じが自分にもあります。でも体力は思った以上についていっていない。体のサインに気づかず振り切ってしまうと、まとまって疲労がやってくる。今回は、その教訓にもなりました。普段の生活も然り、ということ。

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インスピレーションになった本たち。ジャン・パウルはなかなか難しかったなぁ。でもシューマンがこういう小説に鼓舞したのは、何となく感覚的に理解できました。

また、大野先生、比嘉先生にお世話になりながら、奏法レッスンへ月1ペースで通っています(そろそろ丸7年)。脱力の細やかさを知ることに加えて、体や聴き方の変化が音楽そのものの捉え方へも影響することを学んでいます。今回のリサイタルで「音色が増えた」と言ってくださった方が複数いらして嬉しかったです。

いただいた写真のまとめ。恩師・小林先生も聴きにきてくださって感無量でした。友人ピアニストの上野優子さんとカワイの小野寺さんと。そして卒業生たちも来てくれました。

音楽への「パッション」をどう表現していくか…10回のリサイタルは、パッションのひとつの形として自分の中に残っていく体験だったと思います。弾くこと、教えること、コンサート企画etc  また自分のパッションを色々な形で表現していきたいと思います。

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後日談。翌日は、頑張っているちびっ子生徒ちゃんの大事な本番だったのですが聴きに行けず…体が2つ欲しいと思った日でした。もう少しサポートできたかもしれない…弾くことと教えることのバランスをより細やかにしていく必要も感じました。試行錯誤しつつ、自分なりのスタイルを作っていきたいです。

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次回の演奏は、12/27(土)印西ステップでのトークコンサート。久しぶりにポップスも弾きます💪

安倍美穂:星くずの銀河
小田和正(石川芳編曲):たしかなこと
リスト:愛の夢第3
そして編曲も?(←詳細はまた後日)。
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