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「ピアニストの仕事、調律師の仕事」イヴェント終了

4/23日本ピアノ調律師協会関東支部様とピティナとのコラボレーションイヴェント「ピアニストの仕事、調律師の仕事」が終了しました。「音・響き」に対して、調律師とピアノ演奏者で捉え方に違いがあるのではないか、そこを深掘りしていくことでよりスムーズなコミュニケーションが取れるのでは、という興味深い企画でした。私は、「調律」を、ピアノ指導者・演奏者の立場でどう捉えているか、またどのようなオーダーを出しているのか、対談形式での話とピアノ実演をさせていただきました。

今回、ピティナ実方様がピアノ指導者・演奏者に行った調律に関する事前アンケート(私のサイトからもアクセスくださった方がいらっしゃいましたら御礼申し上げます)は、445件もの回答を得られ、そのデータからも話が進められました。

私たちはピアノをどう弾くかということは長年習うわけですが、楽器の構造やメンテナンスの知識は少ないと思います。このイヴェントに参加させていただいて、調律師の方がどんな観点や作業でピアノと接しているのか垣間見ることができ、いつもとは違う角度からピアノという楽器を考える時間になりました。

ピアノメーカー、調律師、演奏者。この相互理解がよりピアノの良い響き、強いてはレッスン室・練習室・コンサートホールetc…の豊かさに繋がることを改めて感じました。楽器メーカーとピアニストの関係は、古典時代を見てもアイディアを出し合い、その刺激が楽器と作品への発展に繋がっていった歴史があります。調律師とピアノ演奏者という関係も信頼と理解を深めることで、場に応じた楽器の相応しいあり方をより模索していけるように思います。タッチの後のハンマーの動き、アフタータッチの構造も見ることができました。音が鳴っている構造を知ることが演奏へのヒントになる体験も新鮮でした。

今回事前の準備から大変お世話になりました調律師の武内様、日本ピアノ調律師協会関東支部の橋本様はじめこのイヴェントを支えてくださった会員の皆様、ピティナの実方様、そしてご来場くださった皆様に御礼申し上げます。

 

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