昨年生徒の演奏を聴いて、ホールで響く音についてもっと勉強する必要性を感じ、12月からロシアピアニズム/重力奏法を長年研究をされている大野先生のところへ、2週に1度通っています。音の響きに対し、体や腕・手の使い方など、細かな感覚を教わっていて、発見が多いです。ここに通っている優秀な高校生のレッスンや、先生が個人的におつきあいのある海外のピアニストのマスターコースを聴講させてもらうなど、刺激を受けています。

内容を復習している時、高校時代に基本となるタッチを教わった鷹取先生のレッスンをよく思い出します。鷹取先生はその頃、野口整体を熱心に学んでいらして、その体の使い方と奏法に関する研究をしていらっしゃいました。私が留学後も30歳まで鷹取先生のところへ通っていたのには、先生ご自身のこの研究の進化が凄かったからです。お会いするたびに、何か新しい発見をしていらして、先生のレッスンを長年受けていた私には、ピンと来ることが多々ありました。体の奥深い感覚まで呼び覚ますことが、音の響き、強いては感じ方の変化にまで繋がる体験の原点を思い出します。「響き」の質が、演奏の面構えを決めていくのに欠かせない要素で、ゆっくりのペースではありますが、自分の音とタッチと向き合っています。

そして9/2にルーテル市ヶ谷で大野先生の発表会があり初参加、2曲弾いてきました。よくお見かけする若手ピアニストの名前も複数あり、本番の数日前からド緊張。リハーサル無し、直前指ならし無しで弾く、発表会形式の本番は久しぶりです。生徒には偉そうなことを言っているのが、モロに自分に返ってきました。これまでとは違う練習の仕方で本番に臨み、今までにない感覚があったように思います。何人か演奏を聴かせていただいて、涙ぐみそうになるような響きにも出会い…。生徒たちに還元できる日を目指して、人体実験中です。

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