X
    Categories: Blog

複数のアドヴァイスをどう生かすか


複数の先生にレッスンを受ける際のコツ。例えば、同じ箇所に関して、A先生は「数小節先のフォルテへ向けて、少し控えた方がいい」、B先生は「ブリランテ(華やかに、輝かしく)と書いてあるから、明るくキラキラした音で」と、一見、違うことを言われているような時、どうしたらよいか…

どちらが真実? どちらも真実。つまり、「先の盛り上がりを視野に入れながら、華やかな雰囲気を表現するには」と2つの方向から考えることで、この箇所への理解が深まることになります。よくあるのが、直近のレッスンで言われたことをそのままやって、形になっていないパターン。一旦考えて消化してみることで、アドヴァイスへの納得度も上がると思います。

もうひとつのコツ。複数のキーワードを、ちょっとピントをぼかしてみると(言葉から湯気が出ている感じ)、反対に思えていた言葉から、ある共通項が立ち上がって、イメージに結びつくことがあります。そこを掴めると、何が問題なのか、どうアプローチしたらよいのか、見えてくることがあります。

試行錯誤の連続だと思いますが、「先生に言われたからやる」のでは、つまらない。アドヴァイスを元手に、作品への理解と表現のクオリティを深める積み重ねが、その人の内側から音楽を掘り出していくように感じます。

phi92829: